閑話休題:ep3終了に際して

機動少女ep3-3完結まであと少しなワケですが。
今回でやっとep3が終了となります。

ep3自体、結局9月から丸5ヶ月費やしてしまったわけで。
あああ歳月日々に疎し。

そもそも、このep自体、当初の予定では、1話完結の短いものだったんです。


どうしてこうなった…


ep3-1の敵襲までは一緒で、問題は敵を倒した後。
ep3-1の最後で、藤巻のデブがビビってユキたちの話を断ったこと、そこからすべてが狂いました…w

当初のネームでは(これが2009年、つまり一昨年の10月頃のもの)、藤巻がロボットの技師になる、という幼心の夢を持っており、それがリルを直すこととマッチングして、突然夢が現実になってしまったことに躊躇しながらも、快諾する、という流れだったんです。

…でも、よく考えてみてください。
得体の知れない人間のような生き物が突然襲ってきた。
爆発が起きた。
目の前で人が殺された。
大量の血が噴出して、その首が転げ落ちた。



…そんな状況で、血も、死も滅多に見ることの無い現代人が平然としていられるか、ってハナシです。
その点、藤巻の行動は当然っちゃ当然で、若干チアキたちの態度が現実的ではない(既に彼らは何度も同じ状況を経験してきているわけだが)とも取れるかも知れないっすね。

物語の進行ばかりにとらわれると、キャラクターの性格だとか、その場面での心情とかを見落としそうになる。


★これは一つ、ハナシを組み立てる上でいつも思っていることなんですけどね。
読者に展開を先読みされない、言い方を悪くすれば「出し抜く」ためには、二つ方法があると思うんです。

一つは、新キャラを登場させる。例えば
仲間は全滅、主人公ピーンチ!!
って時に、間一髪で謎の戦士登場!敵を一掃!
そして謎の戦士の背中越しに主人公のセリフ、『お…お前は…ッ!!?』
謎の(ry、しばし沈黙。服をなびかせ振り返り、名前を名乗る



ええ、漫画の中ではありふれた光景ですね。これは常套手段で、一番手っ取り早いテだと思います。
それじゃあ芸が無い、って思ってしまうんです。

そこで、僕が考えるもう一つのテ。
それは、自分自身を出し抜くこと。

考えて考えて考えまくって、自分なりに納得いくようにつくったストーリー、その、一度決めたストーリーの流れを、反対の展開に仕立てたりして、壊してしまうんです。
自分が想定していた、ストーリーの流れを、裏切ってしまうんです。

そうすることで、ある程度の予定調和を予測していた読者の興味を引かせることができると思うんですよ。


★そんな狙いもあったep3-1の藤巻の件だったんですけど。

それで、藤巻の件が一話完結にならないのなら、ものはついでだ、以前から登場させるタイミングを考えていたハチと竹久月美をぶっこんじゃおう、ってことになりまして。

そんなんで、ep3の後半に当たる、ep3-2のネームをつくったわけなんですが。

アヤメが月美と知り合う
→その場でハチのカメラを突き止める
→藤巻に尋問、以降、現行のep3-3と同じ流れ

…と、こんな感じだったんですね。

これが40ページを超えてしまい、長すぎるよオイ、ってことになりまして。
知明たちが藤巻を初めて訪れたのが4月中旬の土曜日、という設定だったので、藤巻の動揺を鎮める必要もあり、週明けまで、日をおくことにしました。

したがって、ep3-2は内容的に、ep3-1と3-3の中継ぎエピソードだったんですよ、完全に。リルの自己紹介パートは、はじめ全く考えておりませんでした。

中継ぎだけれど、中身がないのはさすがにどうよ、ってことで、後々の伏線に、と、ベート・ラツィヱルを予想より「早めに」出してみたりしました。

チアキ・ユキの会話パートは、元々大学の構内、リルがアヤメを探しに行っている間に行われる予定でした。
このパートもそもそも、ep3を分割することになってからの後付けシーンだったんですけど、こうやって、一人の登場人物がストーリー上の謎に言及することは、読者を置いていかない為に必要だと思っていて。


★ep3-2終了時に、あとがきを書こうとして書けず仕舞いだったのは、この回が「中継ぎ」だった故です。ep1-1から今までの話の結果溜まっていた、必要なシーンを消化したまでで、ep2‐2の時みたいに、特に言いたいこととかは無かったんですよね。

ちなみに、タイトルの由来はそのまんまググれば一発でわかります。

不審者の侵入を防ぐ目的で設置された監視カメラが、得体の知れない敵によって、校長を監視することに利用されている。


元々はフランス現代思想の巨人ミシェル・フーコーが『監獄の誕生』(1977年)のなかで提示した概念、「パノプティコン(一望監視装置)」にヒントを得たものです。
『パノプティコン』とは、そもそも18世紀イギリスの功利主義哲学者ベンサムが考案した刑務所の建築方法で、中央に監視塔、その周囲に円環状の建物(独房の集合)を配置し、監視側からのみ囚人を見えるようにする。
現代では監視カメラ等に代用されて事情が変わっていますが、今でも形式は残っているようで、東京拘置所東京拘置所画像がこの形の典型例だと思います。

いわゆる「監視社会」のことであって、映画『マイノリティ・リポート』を代表として、近年各方であつかわれるテーマですね。

監視者が何者で、自分についての情報をどう扱っているか、それは全くわからない。現代社会で、我々は「サラリーマン」の場合においては、上司や同僚といった他者や、集団組織としての「会社」から、学生の場合は、教師や教育委員会といった「学校」から、日常生活においても隣人や警察などの公権力から、といったように、何者からか常に自分の一挙一動を監視されている。
その、漠然とした不安からくる息苦しさ。
フーコーが『監獄の誕生』で描き出したのは、そのような現代社会の息苦しさでした。


いわゆる、「現代的なもの」の縮図を、漫画という「フィクション」のなかで浮かび上がらせること、それが僕にとって、あらゆる作品製作のなかで一貫させたいテーマであり、常に心がけていたいものです。
この「機動少女」という作品では、「人造人間」をダシに、そのテーマを実現させようともがいているつもりなのです。



★何故、今、こんなことを書いたか、って?
今度はしっかりとあとがきを書くので、その前にep3-3の内容とはちょっと脱線することを書いておこうと思いまして。
やっぱり、想定より長くなってしまった。書いておいてよかったっす。


※おまけ、ボツシーン。ep3-2の13ページにあたるところです。
Big Brother is WATC}HING YOU0012b


「リルがGTO的な荒くれた自己紹介の真似事をする」っていうのは流れとして(他にネタが思いつかなかったためorz)決めていたことだったんですが、始め、彼女が参考とする予定だったのは漫画のほうでした。
ネットから簡単に画像引っ張ってこれたのは良かったのですが、実のところ、有名なGTOの自己紹介があるのは1巻ではなく2巻なんですよね。
そして、そもそも画像が見づらいからわかりづらい。

そこで、リルが参考にするデバイスをユーチューブ的な動画サイトに変更して、ドラマ内の音声と映像をそんまま漫画上に流してしまうことにしてしまいました。これなら、もうちとわかりやすく伝わるかな、と。


それじゃ、原稿作成に戻りたいと思います!できたら今日中にアップしたい。
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